台湾地震での倒壊マンション
台湾南部で起こった地震は、発生から2日が過ぎているにも関わらず、台南市の16階建ての倒壊したマンションでは、判っているだけでも死者は32人、171人の人が救出されたそうですが、いまだ118人の行方が分かっていないのだそうです。
朝のテレビでも、この現場の中継を行っていましたが、あまりにも酷い状況でした。
というのも、このマンションはこれまでも構造上の欠陥があったのではないかと報じられていたようで、テレビのカメラが写しだしたのは、本来柱であったコンクリートの中に詰められていた無数の一斗缶でした。
正直、これを見てゾッとしました・・・。 なぜ、柱の中に一斗缶が詰められているのか・・・ それも、その一斗缶の中は空洞で、叩けばカンカンと軽い音がするのです・・・。 その他にも発泡スチロールなどの白い塊も見つかったようですから、明らかに手抜き工事なのでしょうね。
報道によると、神田特任教授という方が、
「倒壊後の映像からはせん断破壊を防ぐために柱に巻かれていた鉄筋の太さが日本の標準的なものと比べて細く、本数も少なかったために強度が十分でなく、横から加わる力に弱くなって柱がすぐにつぶれ、全体が倒壊する引き金になったと考えられる」と指摘しています。
この倒壊したマンションの周辺での被害はほとんど見られなかったということですから、もう人災以外のなにものでもありません。
日本でも建築物での問題が起きている中、このような安全設計をなおざりにし、人の命が奪われてしまうことに対しては怒りを覚えます。
一体、なぜ手抜き工事なんて行うのでしょうね。 自分の身内に同じようなことが起こったとして、手抜き工事した人間は納得できるのでしょうかね。